境界性人格障害を正しく知ってほしい

境界性人格障害を正しく知ってほしい

どうも、totoです。
今回は境界性人格障害とは何かを書きたいと思います。

このブログを読んでくださっている方々にとって、改めて境界性人格障害について知る機会になればと思っています。

目次

境界性人格障害を正しく理解していますか?

境界性人格障害は、境界性パーソナリティ障害やボーダーなどと呼ばれることもあります。

このブログを読んでくださってくれている方の中には、「私/俺は、境界性人格障害なのかな、、、」と思ってこのブログにたどり着いた方もいるのではないでしょうか。

僕個人の意見ですが、
まずはこの病気について、ちゃんと理解した方が良いと思います。
個人やカップル、悩んでいる内容はさまざまだと思います。
この病気についてちゃんと理解しておくことで、あなた自身が生きづらさを感じている部分がわかるのではないでしょうか。

ある人の一番の悩みは、人間関係。
別の人の一番の悩みは、大切な人への憤怒。  本当に様々だと思います。

あなた自身や、あなたの大切な人のことを思い浮かべながらこのブログを読んでいただけると嬉しいです。

よく見られる行動パターン

境界性人格障害の症状には、反応パターンや行動パターンがあるように思います。下記に心当たりはありませんか?

  • 友達が別の友達と遊んでいることを知ったときの反応
    • 私/俺は仲間外れにされている、見捨てられてしまうかもしれない
  • 自傷行為を繰り返してしまう
    • 心配してもらえた、安心感を得られた
  • 悪口を言いふらしてしまう
    • 私/俺だけと仲良くしてほしい
  • 彼氏/彼女に依存してしまう
    • 憤怒しながら、劇的な内容のメールやLINEを送り自傷行為をほのめかす
  • 主治医と電話がつながらず、激怒
    • 私/俺は見捨てられたんだ

7つの感情

境界性人格障害の生きづらさは、7つの感情が深く関わっていると思います。
これらは簡単に自分自身でコントロールできるものではないと思いますが、
感情が引き起こるきっかけを知ることで、治療の役に立てればと思います。

また、誰にでも怒りや空虚感、孤立感はある。と思う人がいるかもしれませんが、それは間違っていると思います。
彼女たちや彼らが感じる怒りや空虚感、孤立感は容易に想像することができないほど大きいです。

なので、大切な人や守りたい人が境界性人格障害なのであれば、この7つの感情を理解してもらいたいです。

1. 憤怒

絶対許せない!怒りが止まらない

きっかけは些細なことでも起こります。本人ではコントロールすることができないほどの爆発的な激怒を起こしてしまいます。
一度憤怒が沸き起こると、同時にさまざまな感情が湧き起こることもあります。

ですが、この憤怒の裏側には「見捨てないでほしい」という気持ちがあります。

2. 空虚感

誰も信じられなくなり、心が空っぽな状態

常に周りに対して「よい子」でいなければならないと思い、爆発しそうな感情を押さえ込み、虚しさを感じています。
また、「どうせまた見捨てられる」と諦めていたり、自分自身が分からなくなり不全感を起こします。
結果として、何かが欠けていると思ってしまい激しい空虚感に見舞われます。

3. 孤立無援感

誰も助けてくれない、私はひとりぼっちだ・・・

誰も自分のことを助けてくれない、期待してもまた裏切られる、と思ってしまい不安に押しつぶされそうな状態になってしまいます。
誰も愛してくれない、誰も助けてくれないという気持ちは裏返しであり、
本人は、誰かに愛されたい、誰かに助けてほしいと願っています。

根本的な問題に「見捨てられるのではないか」という見捨てられ不安があります。

4. よるべのない不安

不安でいてもたってもいられない

見捨てられ不安が募り、自分ではコントロールできないほど大きな不安になってしまいます。
不安や恐怖がピークに達すると、周囲の人のことは考えられなくなりリストカットなど衝動的な行動を引き起こすこともあります。

根本的な問題として、3. 孤立無援感と同様に見捨てられ不安があります。

5. 自暴自棄

私なんてどうにでもなってしまえばいいんだ

憤怒などのあと、「どうしてこうなったの?」とひどく落ち込んでしまいます。
衝動的に大食いをしてしまった後、トイレで吐く自分に嫌気がさす、そんな行動もあります。

理想の自分と本来の自分のギャップに苦しみ、「自分はダメなんだ」と強い自己嫌悪に襲われ、その結果自暴自棄になってしまいます。
極端に低い自己評価が形になって現れているとも言えます。

6. 抑うつ

生きていても楽しいことなんてない

境界性人格障害の特徴ともいえる、激しい感情変化が引き起こします。
激しい空虚感や不安感、自己否定が引き金となりうつ状態に陥ってしまいます。

この時、なにも楽しくない、なにもしたくない、自分には価値がないという考えになってしまっているので、抜け出せないほど深い穴の底にいるような感覚に陥ってしまっています。

この感覚は本人にしか分からないほど深い深い穴の中にいるような感覚であり、
周りの人に理解してもらうことが難しいです。
私の苦しみはあなたには分からない、という感覚です。

7. 絶望

また見捨てられた。もうすべておしまい

愛情を求める気持ちが強烈なだけに、友人や彼氏に見捨てられた時のショックは、計り知れません。そのショックが引き起こす絶望は、非常に強烈なものです。

これからもこんなことが続くのか、生きている意味なんてない、という発想にたどり着いてしまい、結果として自傷行為や自殺企図につながってしまいます。

7つの感情が引き起こす行動化

7つの感情に対して、この行動化が必ず起こると断言できるものではないです。
7つの感情のうち、1つ(また複数)が原因となって何かしらの行動化が起きます。
この行動化は、崩れ落ちてしまいそうな自分の心を、なんとか保持しようとするための行動です。
本人ですらコントロールすることのできない7つの感情に支配された心が、
自分を保つためにとる保守的な行動であると思います。

行動パターンには下記のようなものが挙げられます。

  • 対人操作
  • 自傷・自殺企図
  • 性的逸脱
  • 依存
  • 攻撃
  • 衝動的行動
  • 暴力
  • 乖離

対人操作

この人を引き止めたい、私だけを見てほしい

境界性人格障害の人の多くは、人の心の動きを敏感にキャッチしてしてしまいます。そのため、その人に取り入れるように機会を伺ってしまっています。
この行動の根底には、見捨てられるかも、かまってほしい、自分の思い通りに動いてほしいという気持ちがあります。

依存するための対人操作と、攻撃するための対人操作に分類できると思います。

  • 依存するための対人操作・・・「あなただけ」という言葉を使った話をたくさんの人にする
  • 攻撃するための対人操作・・・根も葉もない嘘をつく

これら二つの対人操作は、両極端にあり関係がないように見受けられますが、どちらも「見捨てられ不安」があるために起こります。

自傷・自殺企図

手首を切ればみんなが心配してくれる

自傷行為や大量服薬などで、周囲が心配してくれることで「自分の存在」を感じ取ることができます。

死にたい、という感情だけから行動が起きるのではなく、根底に下記のような感情や考えがあります。

  • 痛みなどを通じ「生きている」という感覚を得たい
  • 苦しみから解放されたい
  • 苦しんでいることを知ってほしいというサイン
  • 自分はこんなことができる、というアピール

性的逸脱

寂しくて仕方がない。誰かに抱かれていたい

低すぎる自己評価や強すぎる寂しさから、性的逸脱をしてしまうことがあります。
性行為自体が目的ではなく、誰かに必要とされている実感や大切にされているという実感を得ることを目的としています。

男性と女性で傾向が、若干異なるようです。

  • 男性・・・自己の権力を示したい、自分の優位性を示したい
  • 女性・・・寂しさから逃れたい

依存

わたしだけのあなたでいてほしい

この人は素晴らしい、100点満点の人だ、と信頼をおき、そのために依存する形でしがみつきます。

この依存は、裏返しで攻撃となることがあります。

攻撃

昨日まで大好きだった人が、今日からは大嫌い

依存から転じて、不信感や不安が募ると、最低な人と認識してしまい、攻撃の対象としてしまいます。

私を見捨てた、許せないといった感情が支配しているため、本人ではコントロールすることができない状態になってしまいます。

衝動的行動

気持ちを紛らわせるための大食いや買い物、ギャンブル、飲酒

もともと大きな不安感を感じているので、些細なきっかけで不安が爆発してしまうことがあります。

その結果、大食いや買い物、ギャンブルや飲酒といった衝動的な行動で不安感から逃れようとしてしまいます。
その後、激しい後悔のために落ち込んでしまいます。

暴力

爆発してしまうと本人ですらコントロールできない

期待していたこと、現実、ギャップから生まれる歪みが原因で、暴力を引き起こしてしまうことがあります。
下記をイメージするとわかりやすいかと思います。

期待していたこと・・・彼へ連絡した、すぐに返事が帰ってくる
現実・・・・・・・・・彼は仕事中だったために、1時間経っても返信がない
ギャップ・・・・・・・返信が来ない、私/俺はこんなに愛しているのに、あいつは酷い人だ

乖離

これは自分がやったことなの?

激しい孤独、不安、絶望によって心に大きな負担がかかってしまった時、一瞬だけ意識が飛んでしまい気がついた時に大変な事態になっていることがあります。

自傷行為や暴力により部屋がごちゃごちゃになった時や誰かを傷つけてしまった後で気がつき、「どうしてこんなことになっているの?」「私/俺がしたの?」となり、後悔のため深く落ち込みます。

さいごに

自身が境界性人格障害の方、
自身の大切な人が境界性人格障害の方、今とても苦しくて辛いかもしれませんね。

teteが書いているブログや、僕が書いたブログが
同じ悩みを持つ方々にとってほんの少しでも役に立てばと思っています。

ブログ記事の紹介

teteが実際に書いているブログを紹介したいと思います。

実際のセラピーの内容や、臨床心理士の先生から教わった対処方法や考え方、
teteが書き残していた日記などから、”その時どんな感情だったか”が読み取れるようになっています。

今症状で苦しんでいる方や、大切な方が苦しんでいる方、
病気と向き合い戦っている方など、たくさんの方に読んでもらいたいです。

日常的に行っていた手法で、効果が大きかったものも多いので
是非読んでみてくださいね。

セラピーに通う前

今までの私

セラピー前の日常

臨床心理士さんに会う2週間前

セラピー内容

セラピー ep.1

セラピー ep.2

セラピー ep.3

セラピー ep.4

セラピー ep.5

セラピー ep.6

セラピー ep.7

セラピーを受けたときの精神状態

私の精神状態

私の精神状態②

私の精神状態③